頭痛
頭痛の種類
たまに頭痛がするということは誰にでもあることですが、それが頻繁に周期的にとなると、とてもつらいものです。頭痛の種類としてはまず大きく二つに分類できます。
ひとつは脳や体に病気があって起こる「症候性頭痛」、もうひとつは特に原因は見あたらないのに起こる「機能性頭痛」です。たいていの方は後者のほうで検査をしても異常はないのに、日頃から頭痛に悩まされているケースだと思います。
「機能性頭痛」はさらに片頭痛・筋緊張型頭痛・群発頭痛に分類されます。緊張型が一番多く22%、次に片頭痛が8%、群発型はずっと少ないと言われています。
筋緊張型頭痛
筋緊張型頭痛はその名の通り「肩や首の筋肉がこって頭痛を引き起こしている」ということです。この頭痛は多くの方が経験されていると思うのですが、「肩や首がこると頭が痛くなる」というものです。
このタイプの特徴は重苦しい、締めつけられる、頭が重い、こり感などの自覚症状を普通伴いますが、ひどくなると、感覚が鈍くなり、こりなどの自覚症状は感じないという方も少なくありません。これは筋肉の緊張が主な原因ですから、治しやすい頭痛です。
片頭痛
片頭痛は女性によく見られ、頭の片側が痛むことが多いので片頭痛といわれますが、両側に起こる場合もあります。この頭痛の特徴は多くは片側に起こる、ズキン、ズキン脈打つように痛い、吐き気がしたりするなどの症状を伴い、筋緊張型といわれる頭痛に比べると、症状が強いものが多いです。
しかし、このような分類に、それぞれの人の症状がぴったり当てはまるというものではなく、一応便宜上、分類されているという程度の認識でいいと思います。
頭痛の治療
では実際の治療ですが、一番多いのが前述の緊張型、これは筋肉のこりが主な原因ですから治療は比較的簡単です。肩や首の周囲のこりを取ってあげ、血液循環をよくしてあげればおのずと改善していきます。治しやすいのでこのタイプで困っているという方は少ないはずです。問題の頭痛は片頭痛のほうではないでしょうか。
臨床で拝見していると、こちらのタイプとされる頭痛のほうが治りにくいものが多く、その症状もきついものが多いです。そして、そういう患者さんの状態も筋緊張がとても強かったり、後頭部の筋肉が異常に緊張していたりなど、体の状態も悪いということが多いです。また頚椎の歪みなど骨格的な問題を同時にかかえていることがよく見られます。
頭痛の治療には筋緊張型頭痛にしろ、片頭痛にしろ、群発頭痛にしろ、肩や首の筋肉の緊張をとってあげるというのが治療の基本です。
その上で歪みはないか?あれば、それを正しい位置に戻してあげることが大切です。片頭痛症状に当てはまる人ほど頚椎部分に歪みを持っている方が多いようです。
たまに頭痛がするぐらいなら、その時薬を飲んで済ますのもひとつの方法でしょうが、頻繁にとなるとそうもいきません。痛みの原因となる歪みがないか、あればそれを正していくことで頭痛から開放されることも多くあります。
骨格のずれ・歪みはいろいろなところの痛み・不調と大きく関係があるのですが、残念ながら日本ではあまり知られていません。
尚、慢性的な頭痛がとれない方は、まず病院で検査をされをお勧めします。その上でご相談いただければと思います。