不眠
不眠について
不眠症はその症状によって、、「寝つきが悪い=入眠障害」、「眠りが浅い=熟眠障害」、「朝早く起きてしまう=早期覚醒」などに分類されています。不眠は肉体的疲労だけでなく、精神的な苦痛も伴うもので、本人にとってつらいものです。その原因は、様々ですが、うつ病などの疾患によるものは適切な治療が必要です。
ここでは特に病気でもなく、「眠れない」「眠りが浅い」「疲れがとれない」「枕が合わない」という方に多い、肩から首にかけての過緊張についてです。
「よく眠れない」と訴えられる方に多いのですが、首から肩にかけての筋肉が異常に緊張してしまっているケースがよくみられます。自覚症状としてこりや違和感などがある場合とない場合がありますが、つらい感覚がないから=こりがないとは限りません。
ひとのからだというのは不思議なもので、あまり我慢をしていると、だんだん感覚が鈍くなり、自覚症状がなくなることがあります。自覚症状はないという方でも、よく話を伺うと「「そういえば以前ははきつい時期もあった」ということが多く、それがだんだんと慢性化し、今はつらいことに気づかなくなってしまっている可能性もあります。
ぎっくり腰になった、寝違えて首が回らなくなったりなどの症状は痛みとして症状が出ますので、その段階で治療されると思いますが、よく眠れない、疲れがとれないなどの症状は痛みと違い、ある程度我慢ができるため、だんだんと静かに進行していく症状であり、気づいたらよく眠れなくなっていたという方が多いのではないでしょうか。
人の体をコントロールしている自律神経には、活動時に活発に働く交感神経と休息時に働く副交感神経があり、二つの神経は互いに拮抗することでバランスをとっています。
- 交感神経・・・身体が活発なときに働く神経
- 副交感神経・・・リラックスしているときに働く神経
これらの神経は体の隅々まで張り巡らされていて、健康であるには、互いの神経が一日のリズムのなかで正常に働いている必要があります。
自律神経は体のあらゆる臓器に分布していますが、活動時には交感神経が優位に働いている時間、リラックスしているとき、寝ようとしているときなどは非活動時なので、副交感神経が優位に活動している時です。
人が健康であるには、ふたつの神経が状況に応じて一日のバイオリズムの中でうまく切り替わりながら働いていなければなりません。
ストレスや心配事が重なるとこの拮抗がうまくいかなくなります。また特に首周りの筋肉は自律神経系との関連が深く、こここの緊張は、交感神経優位に働きます。治療はこれら自律神経が正常に働くようもっていくことがポイントです。
特定の疾患がなく、よく眠れない、疲れがとれない方の治療は、肩や首の治療を試してみることをお勧めします。
治療直後は疲れが出ることが多いですので、治療後の予定がないときにご予約ください。