腰部の正常でバランスがとれている状態は次の図のように水平な骨盤と仙骨の上に脊柱がまっすぐ乗っている状態です。背骨が中心にすっと通っていると左右の筋肉バランスの均衡がとれ、過度に緊張するということはありません。これが日常の体の使い方の癖や筋肉のこりなどによって歪んでくると痛みや不調の原因となってきます。
ただ、誰にでもある程度の歪みはありますし、歪み=痛みというわけではありません。ある程度まではまわりの筋肉が支えたりして体内で無理をしながら歪みを吸収します。 自然に運動などで元に戻る場合もありますが、歪んだ状態が長く続き限界を超えると症状として出てきます。一旦症状として出ると自力ではなかなか治りにくくなります。
どんな病気でも同じですが、人の体は急に悪くなるということはありません。どんな症状であってもそれは悪い状態の積み重ねの結果です。ぎっくり腰などの急な痛みは典型的なその例です。悪い状態に体がこらえ続け、その限界を超したときに急な痛みとして起こります。
腸骨(骨盤)と仙骨と腰椎との相対的な関係で作られるバランスです。 腰が慢性的に悪い方はこのカーブが逆に後わんしてしまっているケースが多いです。人から見てもらって腰の骨が後ろにボコボコ出て骨がよく触れる方は慢性的に腰が痛いことが多いはずです。正常な腰椎は中心に溝ができるぐらいおなか側に引っ込みますので、触りにくいのが普通です。