60点以上を目指す
2018/01/14| カテゴリー:臨床奮闘日記
以前のこのコラムので「100人の患者さまがいらっしゃって、100人全員が治れば一番いいのですが、残念ながらそうはいきません。「治る」「治らない」の単純な二択ではなく、「治せる」ものはなるべく早く、完全に「治せない」ものは少しでも改善させる」と書きましたが、このテーマをもう少し深く掘り下げると、この「60点をまず目指す」ということになると思います。
さて、今回のテーマの「60点を目指す」ですが、テストの試験では、60点以上が合格、59点以下が不合格です。1点の差ですが、60点はすごくよくはないですが、まあまあの点数ですよね。当院では合格ラインを「体の状態が60点=まあまあの状態」をとりあえずの治療の目標として考えています。
治療院にいらっしゃる患者さまはこのまあまあの「60点」を切ってしまっています。赤点です。なので困った症状があります。
症状が重い人ほど点数が低いとすれば、10点ぐらい~59点までさまざまな状態の患者さまがいらっしゃいます。当然もとの点数が低い方ほど60点まで上げるのに時間がかかりますし、60は切っているけれど、50点ぐらいの方は治りも早いというの基本です。
その上で患者様の年齢や回復力の差、発症からどれだけ経過しているかの時間的要素と治療間隔、治療頻度などが治療期間に影響を与えますので、治療期間は様々ですが、「いかに早く60点に上げるか」というのがどの患者さまにも共通する目標になります。
60点を超えるようになると患者様は「かなりよくなった」と実感できますので、私も一安心です。あとは、その60点をどこまで上げられるかという問題に移ります。
体の状態が60点ですと1点減っただけで赤点ですので、症状がすぐに出やすい状態にあると言えます。逆に70点まで上げられた方は、10点の余裕がありますので、その分症状が出にくい状態にあると言えます。
このように考えますと目指すべき方向が見えてくると思いますが、いかがでしょうか?
まずはつらい症状のとれる合格ライン60点を目指す、その上で60点をすぐに切らないようにさらに上の点数を目指す。そして、なるべくいい点数を維持できるよう定期的に管理するのが健康を維持する秘訣だと思います。