めまい
めまいについて
めまい.・耳鳴りの原因は複雑で難しい症状のひとつです。日常生活に大きな影響があるため患者さんにとっても負担の大きな症状です。
これらの症状を発症された方は、まず病院で耳の外耳や内耳、脳の病気の可能性などMRIなどの検査をされると思うのですが、検査をしてもこれといって体の異常が見つからないと「メニエール病」「自律神経失調症」「頭位性めまい症」などの診断がついていると思います。
めまいは中枢性めまいと末梢性めまいに分類されますが、MRIなどで脳に異常が見つかったもの=中枢性めまい、脳には異常が見つからないもの=末梢性めまいです。場所が場所だけに異常が見つかれば、それはそれで困った問題ですし、異常が見つからなければ、ひと安心とはいえ、症状は残るわけですからこれはこれで困った問題です。
末梢性めまいの多くはあまり心配ないとされますが、症状が改善しなくて困っていらっしゃる患者さまは多いと思います。治療法は処方された薬を飲むぐらいになってしまいます。
当院で拝見できるのは、一通り検査をされ、特に異常はないものの、症状が改善しないケースに対して施術を行っています。病院の診断名としては、 頚部筋緊張異常(頚性めまい)と診断がついているものです。
めまいの症状
めまいの症状は、以下の3つに大別されます。
- 回転性のめまい(目がぐるぐる回る)
- 非回転性のめまい(ふわふわする、乗り物酔いした感覚で気分がすぐれない)
- 平衡感覚がとれない(歩行中に左右に揺れる、真っ直ぐ歩けない)などに大別されます。
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めまいと耳鳴りについて
めまいを訴えられる方はの中には、同時に耳鳴りや難聴を伴うことが少なくありません。これは、聴覚や平衡感覚を司る神経が、脳神経の第8神経であるからだと思います。
また、耳鳴りがあれば、雑音がいつも聞こえているわけですから、その分、聞こえが悪くなるのも当然かと思います。一枚皮がかぶったようなと表現される方もおられます。
めまい、難聴の分類
めまいの分類 | |
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中枢性めまい | 脳幹、小脳、大脳などの中に問題が見つかったときは中枢性めまいです |
末梢性めまい | 脳には問題が見つからず、内耳や前庭神経部分に問題があるとされるのが、末梢性めまいです。めまいの診断でよくつけられるメニエール病はこちらに属します |
難聴の分類 | |
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伝音声難聴 | 外耳から中耳までに問題があるとされる難聴 |
感音性難聴 | 内耳から脳に問題があるとされる難聴 |
めまい・耳鳴りにかかりやすいタイプの人
めまい、耳鳴りの症状を発症しやすいのは、几帳面で、神経質なタイプの人がかかりやすいようです。人に気をつかったり、細かいことを気にかけたりすると、精神的な緊張から肩こりや首こりになりやすい傾向があります。
特に異常が見つからないめまい、耳鳴りは首の筋肉の過緊張と関連しているとことが多く、自覚があるないにかかわらず、筋肉の状態を拝見すると、過度に緊張状態にあることがよく見受けられます。首の前や横のこり感、不快感を訴えられる方が多いです。
めまい・耳鳴りの原因
めまい、耳鳴りの原因はいろいろな可能性があります。これらの症状を発症されたらまず病院を受診されて検査を受けてください。
その上で原因がわからなければ、筋骨格系の問題を疑うというのが基本です。
いままで多くの患者さんを治療してきてわかていることは、骨の歪みや筋肉の過緊張によってめまいや耳鳴りが起こり得るということ、これだけは間違いありません。なぜなら実際に治っていく、症状が軽減していく患者さんが実際にいらっしゃるからです。
ただ、これら症状の難しいところは、他の症状、坐骨神経痛、腰痛、頭痛などに比べて筋骨格系の問題との因果関係がいまひとつはっきりしないことです。
たとえば、坐骨神経痛の場合、坐骨神経痛を引き起こしているだろう筋骨格的な原因部分が触診で推測できなければなりません。触診でおかしいところ、「ここだな」という問題部分がわかるから施術ができるわけで、どこか?の問題点がわからなければ、どうしょうもありません。
ところが、めまい、耳鳴りの症状の方は、ここがおかしいというピンポイントでの捉え方ができません。全体的に首肩の緊張が強いことはわっても、そのどの部分が症状に繋がるっているかまではわからないところが治療する側にとってやりにくいところです。
ですので、施術の進め方としては、まず全体的に肩~首の状態をよくするよう施術してみる、経過をみながら、ここだというポイントを探していくという手順で治療を進めます。一連の施術を繰り返しながら経過をみていきますので、1回だけ診て欲しいというのは無理なご相談です。「治りますか?」と聞かれてもそれは経過をみながら判断していくことですので、しばらくやってみないとわかりません。
これは現在の私の技術的なレベル、臨床のレベルとも関係することですので、あと10年、20年後はわかりませんが、今現在の手ごたえでは、めまいで7割ぐらいの方、耳鳴りは半数ぐらいの方に改善が見られます。ただこれれらの症状はいったん発症してしまうと、完全に元通りにするのは難しいと感じています。しかし、症状が半分以下程度まで改善すれば、患者さまは大変喜ばれます。まずは、症状を少なくすることです。どこまで少なく出来るかを施術しながら診ていくことになります。
耳鳴りの治療は特に難しく、一時期初診の方はお断りしていましたが、半数の方だけでもお役に立てるのならと考え、現在は拝見しています。
めまい・耳鳴りの治療
治療でポイントとなるのは、肩から頚部に筋肉の異常緊張がないかということと頚椎の歪みです。
頚椎の歪みが原因のこともよくあることで、頚椎の歪みがないか、頭蓋骨が頚椎の上に水平に乗っているか、肩や首の筋肉が異常に緊張していないかなどが治療のポイントです。
また後頭骨についている後頭下筋群という筋肉に過緊張があると、これも原因になりえますので、この部分の緊張をとっていく治療も同時にします。
発症前にすごく肩や首がこった時期があったという方、疲れるとひどくなり、休息すると軽減する方は肩や首の筋肉の異常緊張が原因になっている可能性が高いです。またこりを自覚していない方でも実際には強いこりがある場合もあります。こりはある程度強くなるとだんだんと感度が鈍くなってあまり感じないという方も多いので注意が必要です。
最初に拝見した時に筋肉の問題や頚椎の歪みなどの問題があるかどうかはその場でわかりますが、これが耳鳴りやめまい、耳鳴りと関係しているかまでは前述の通りわかりません。拝見してみて、おかしいところを治療をしてみて経過をみていきます。
施術は、問題部分の施術をまずしてみる、そして、なんどかの施術後に症状の改善がないかの経過をみる→改善があれば、施術を続けてみて更に改善しないかをみていく、こういう作業の積み重ねです。
関連があれば、治療を続けているうちに症状が改善していきます。早い人ですと5回~6回の治療で変化が見られますが、なかなか変化しない人もいらっしゃいますので、とりあえず10回ぐらいは続けていただきたいと思います。
めまい・耳鳴りの治療期間
この症状に関しての予測はできません。最低でも5回ぐらいは試してみるというつもりでご予約ください。