枕が合わない
「自分に合う枕がない」、「何度買い替えても合わない」と訴えられる方がいらっしやいます。
最近はいろいろな枕があるようで「何度も買い替えた、高いのを買ったんだけど・・」といわれる方によく伺ってみると「以前はそんなことはなかった、だんだんと合わなくなってきて、それ以来、合う枕が見つからない」ということらしいです。
前は合っていて不自由もなく使っていた枕がだんだんと合わなくなる・・いくら探しても合う枕がない・・なにかおかしくないでしょうか?
こういう場合、たいてい問題は枕ではなく、首や肩の筋肉に問題があり、伸びたり縮んだりがうまくできず、枕に合うように自分の筋肉の調整ができていないことがとても多いです。
「枕が悪い、ベットが悪い」などとつい考えがちですが、いろいろ枕を替えても改善しないのならば、自分の体のほうに問題があるのではと疑ってみる必要があるでしょう。
肩や首に原因があって、枕が合わないという方は、よく眠れない、寝返りばかり打つ、疲れがとれない、不眠などの症状を伴っている方が多くみられます。
枕はその質よりも高さが大切だと思います。首と腰の部分は前わんと言って横から見た場合、上のほうにカーブを描いているのが正常な状態です。
上の図で首の部分は床との間にすきまがあるのがわかります。ご自身で試してみるとわかります。硬い床の上に寝て自分の手が首の下に入れば、前わんができているということになります。ストレートネックぎみの方はここの空間が少ないことになります。
理想の枕の高さとは、この首の部分の前わんを支えてあげる程度のものと言えます。あまり高すぎると首の筋肉が伸ばされる状態になり、首に負担がかかってしまいます。
しかし、その高さにあまりに神経質にある必要はありません。なぜなら、多少の高さの違いであれば、本来自分の首の筋肉の伸び縮みによって調整できるのが正常だからです。
色々な枕を試しても合わない、枕の高さにも問題がなさそう、こういう場合には、肩や首のはり感はないか、後頭部のはりはないか?ご自分の体を状態をチェックしてみる必要があります。